3 糖質と二日酔いの関係

(7) 結論 生化学理論に基づく二日酔い軽減策
  人間がエタノールを飲むと、無害な酢酸まで消化するのに、エタノール1分子当たりNADは2分子必要であり、さらに炭酸ガスと水まで消化するのに3分子必要です。一方、グルコースを食べた場合は、炭酸ガスと水まで消化するのにグルコース1分子当たりNADは10分子必要です。
  多量の酒類を飲みながらまたは飲み終わった直後にご飯などデンプンを食べると、デンプンからグルコースが生成し、エタノールとグルコースの消化に多量のNADが必要なことから、NAD消費量から見るとグルコースとエタノールの消化が競合することとなります。飲酒量が少量であれば問題はありませんが、多量の酒類を飲んで二日酔いになる恐れがある時に、多量のデンプンを食べるとその消化に必要な分のNADが消費されますから、デンプンを食べない場合に比べ二日酔いが重くなる可能性があると言えます。第4項に記載した対策の中で、飲酒中に多量のデンプンやお茶づけなどを食べるのは避けた方がよいということは正しいと考えられます。
  同様に、飲酒時にブドウ糖などの糖類を多量食べると、エタノールによるNAD消費量のほか糖類により消費され分だけNADの消費量が増加し負担が増します。したがって、酒類に蜂蜜や糖類などを混ぜて多量飲むと、糖分により消費される分だけNADが消費され負担が増すと言えます。
  グルコース、果糖、ショ糖などの糖類のほか、デンプンのように分解するとグルコースなどの糖類を生成する物質はまとめて糖質と呼ばれています。消化時のNAD消費量から見るとエタノールと糖質は競合しますから、酒類を多量飲んだ時には糖質を多量食べることは避ける方がよいといえます。

 

 

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