(4) 文献における用語「単式蒸留機」
日本で「単式蒸留機」という用語がいつ頃から用いられたのか、筆者が調べた範囲でははっきりしません。「日本のウヰスキー製造の創始者」といわれる竹鶴政孝がスコットランド・カンベルトン市でウヰスキー製造を実習し、1920年5月帰国直前にまとめた実習報告書(文献1-9)には「ポットスチル」及び「単式ポットスチル」という言葉が多用されています。同報告書には「短い文句によって直訳しえない言葉」として手書き文書の写真「テクニカルターム」が掲載されています。その中では「Pot Still」の訳語は「単式蒸留機」となっています。
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