第7章 再蒸留型蒸留機(試案)

7-4 留出液の性状

 棚段付き型蒸留機(図5-2)と再蒸留型蒸留機(図7-2、7-6)の留出液を比較すると、再蒸留型蒸留機は、蒸留機内で生じる凝縮液が仕込液(9)に流入しないので、仕込液(9)の加熱時間が短縮され、フルフラール類の生成量は少なくなり、留出液(22)のフルフラール類の濃度は低くなります。
また、再蒸留部貯留液(10)は蒸気が凝縮した液であり炭水化物は含まれておらず、酸度は仕込液(9)より低いので、加熱してもフルフラール類は新たに生成せず、蒸留すると更に酸度は低くなります。
 再蒸留型蒸留機において気中噴出式とバブルキャップ式を比較すると、バブルキャップ式は仕込液から上昇する蒸気は全量一旦凝縮しますから、気中噴出式よりアルコール濃度は高く、酸度や高沸点成分濃度は低くなります(表6-1参照)。
 仕込液の加熱中にはフルフラール類のほか、焼酎の香味にとって重要な複雑な反応が起きます。再蒸留型蒸留機においては、仕込液の加熱時間は任意に設定できますから、製造する焼酎の品質設計を勘案して、仕込液の加熱時間は慎重に設定する必要があります。

 

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