第5章 棚段付き単式蒸留機

   本章の内容
5-1 棚段付き蒸留機の機能
 
5-2 棚段付き単式蒸留機を擁する蒸留装置の概要
 
5-3 棚段付き単式蒸留機の大きさ
 
5-4 仕込部の構造
 
5-5 再蒸留部の構造
 
5-6 棚段付き単式蒸留機により製造可能な焼酎のタイプ
 
5-7 棚段付き単式蒸留機による蒸留方法
 
5-8 本章のまとめ
 
5-9 引用文献

5-1 棚段付き蒸留機の機能

多機能単式蒸留機の一種である棚段付き蒸留機の機能は、大きく次の二つに分けることができます。
①通常のポットスチル型蒸留機と同様の蒸留をすることができる。
②棚段付き蒸留機の内蔵する棚段に各種部品を装着して、通常のポットスチル型蒸留機とは異なる種々の蒸留をすることができる。
従来のポットスチル型蒸留機は、缶液を加熱して蒸気を発生させ、蒸留機から流出する蒸気を冷却して、留出液を得ることしかできません。
しかし、蒸留機の内部に、孔のある棚段を設け、その孔に部品を装着すると、蒸留機能を変更することができます(文献5-1)。前記棚段の孔(以後部品装着孔といいます)の面積は、棚段がポットスチル型蒸留機としての機能に影響しないように棚段の断面積の15~20%程度とします。前記棚段を有する蒸留機を、以下「棚段付き単式蒸留機」といいます。
棚段付き蒸留機の部品装着孔には任意の部品を装着し、蒸留機能を変更することができます。棚段に装着する部品の工夫次第で種々の形式の蒸留を行うことができます。
棚段付き蒸留機の活用例(試案)を図5-1に掲げます。試案では、変更する蒸留形式として再蒸留型及び循環型蒸留機を採用しています。

①再蒸留型
 部品装着孔に逆流防止弁を有する蒸気導管を装着すると、蒸留器内で生じた凝縮液は蒸留缶に流入しないので、蒸留缶液と凝縮液の再蒸留を別に行うことができます(文献5-2)。
②循環型蒸型
 蒸留器内で生じた凝縮液の一定量を再蒸留部に貯留し、一定量以上の凝縮液は缶液に循環させながら蒸留を行うことができます。工業的に使用されている棚段型連続式蒸留機の1段分に相当します(文献3)。

 なお、上記の特許(文献5-1または5-2)を用いた蒸留機を製造して販売するときは、特許権実施許諾契約を締結させて頂く必要があります。そのような蒸留機を製造して販売される場合は、事前にご連絡ください ご連絡はこちらからどうぞ )。

      図5-1 棚段付き蒸留機の活用例
     (*注)棚段には泡鐘棚、多孔板棚(シーブトレイ)など棚段型連続蒸留機に用いられている
      様式が応用できます(文献3)。

 

 

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