4 二日酔いしやすい料理

 

本章の内容
(1) 糖質とエタノールの消化は競合する
(2) 「飯のおかず」と「酒の肴」
(3) 引用文献

(1) 糖質とエタノールの消化は競合する
 酒類を多量飲まはければ二日酔いにはなりません。したがって、ほろ酔い程度の時は、料理の種類は二日酔いには関係しません。しかし、二日酔いになるほど多量飲んだ時は、正常な消化の限度を超えているので、料理の種類によっては、酔い覚めに関係があると考えられます。
 図4-1に掲げたように、酒類に含まれるエタノールは、体内でアセトアルデヒドを経て最終的にはCO2と水になります。空気中でエタノールが燃焼するのに酸素が必要なのと同様に、体内でアセトアルデヒドを消化(酸化)するためにはNADが必要であり、分解反応においてNADは消費され、NADHとなります。NADHは体内で再生されてNADとなり再利用されます。
 NADHの再生速度を上回る速度でNADが消費されると、体内のNADが減少し、アセトアルデヒドの分解速度が低下します。
アセトアルデヒドの分解が遅れると、エタノールとアセトアルデヒドの体内濃度の減少速度が小さくなり、体内のエタノール及びアセトアルデヒドの残留時間が長くなり、両者の及ぼす障害が生じると推察されます。
 一方、糖質についても図4-1に掲げたように、糖質は体内でグルコースとなり、グルコースの分解にはNADが必要です。分解反応に消費され生じたNADHは、エタノールの場合と同様に、体内で再生されます。
 多量飲酒した場合に多量の糖質を食べると、エタノールの分解の外に、グルコースの分解にもNADが必要となり、NADの消費量が増加して体内のNADが減少し、アセトアルデヒドの分解速度が小さくなる可能性があります。
したがって、多量飲酒した場合には、糖質の摂取は控えめにする方が良いと推察されます。

図4-1 エタノールと糖質の消化におけるNADの消費

 

 

       [(2) 「飯のおかず」と「酒の肴」」]に進む      

Pages: 1 2