第1章 単式蒸留機の構造

 1-5  蒸留機能による単式蒸留機の分類

 ポットスチル型単式蒸留機を蒸留機能により分類すると、図10-1のように単機能型と多機能型の二つに大きく分類されます。
 多機能型は、単式蒸留機の機能を変更する手段により更に3種類に分類されます。
・単機能型蒸留機
 広く使用されている空筒のポットスチル型蒸留機は、原料を揮発性物質と非揮発性物質に分離し、低沸点物質についてある程度濃縮することができます。この濃縮能は蒸留機ごとに一定で、留出液組成を制御することはできません。したがって、空筒のポットスチル型蒸留機は単機能型蒸留機といえます。
・多機能型単式蒸留機
 ポットスチル型蒸留機の機能を変更する手段として、分縮器の利用(文献1-8)、減圧蒸留(文献1-10)、及び棚段を利用した内部構造の変更(第4章以降参照、文献1-11)が発表されています。
 分縮器を利用すると、留出液の高沸点成分濃度の調節が可能であり、減圧蒸留を利用すると蒸留缶液の沸点を変更することが可能です。
 棚段付き蒸留機は、ポットスチル型蒸留機の内部に穴のある棚段を有しており、棚段に各種部品を着脱することにより、蒸留機能を変更することができます(第4章以降参照)。
 

図 1-3 蒸留機能による単式蒸留機の分類

 

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